「夜這い」を下敷きに「不道徳」を描く 「劇団、本谷有希子」公演『甘え』

甘え 初日会見
左より:本谷有希子、小池栄子

 劇作家としては2007年『遭難、』で鶴屋南北戯曲賞を最年少で受賞、2009年には『幸せありがとうマジで!』で岸田國士戯曲賞を受賞。小説家としても三島賞、芥川賞の候補に複数ノミネートされ、2000年に上演した『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』は映画化されて2007年カンヌ国際映画祭に正式出品、2010年秋には2本目となる原作(2005年に上演)の映画化「乱暴と仲間」の公開を控えるという、劇界と文壇、そして映像界を股にかけて活動する本谷有希子
2005年にはニッポン放送・オールナイトニッポンでパーソナリティを務めた事でも知られる本谷有希子が2000年9月に旗揚げしたユニット、「劇団、本谷有希子」の第15回公演『甘え』が、5月10日、東京・青山の青山円形劇場で幕を開けました。

 劇団旗揚げ10周年となる今年の作品『甘え』は、「夜這い」という日本に実在した文化を下敷きにしつつ、「不道徳」をテーマに突き進む、観る者の道徳観をも揺るがす懇親の一作。
本谷有希子特有の「価値観」で切り出される切実で濃密な物語は、幅広い観客層の心を捉えます。

 出演は今秋公開となる本谷有希子原作の映画「乱暴と仲間」にも出演し、タレントとしても俳優としてもパーソナリティとしてもその素質が賞賛と注目を浴びる小池栄子
そして、映画やCMのみならず、白井晃演出の『リア』など舞台での活躍も目覚しい、水橋研二。劇団ポツドール看板女優として活躍し、映画やドラマでの好演も光る、安藤玉恵。岸田賞受賞作『幸せ最高ありがとうマジで!』でのたくましくも女性らしい母親役が記憶に残る、広岡由里子。さらに舞台上の存在感と好演に本谷が一目惚れして今回の出演をオファーしたという、大河内浩。と個性的なキャストが集まりました。

 2004年『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』、2006年『遭難、』に次ぐ「円形劇場三部作」となる本公演。
観る者の価値観をも変えていく問題作。密度・温度ともに高まる青山円形劇場にて本谷有希子が突きつける命題を、是非受け取ってください。

 また、この公演初日を前に、本谷有希子、小池栄子の2人が会見を行いました。映画・舞台と本谷有希子の世界を続けて体験した小池栄子。同年代の二人が語る今回の舞台の世界をどうぞこちらからお読み下さい

「劇団、本谷有希子」第15回公演 『甘え』

作・演出: 本谷有希子
出演: 小池栄子/水橋研二/安藤玉恵/広岡由里子/大河内浩
スタッフ:

 

公演情報
東京公演
日程 2010年5月10日(月)〜6月6日(日)
会場 青山円形劇場
料金 6,000円(全席指定・税込) ※未就学児の入場不可
問い合わせ先 潟買Bレッジ内 劇団、本谷有希子 03-5361-3027

 

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甘え ちらし表 甘え ちらし裏


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