紫吹淳さん(フレムシェン役) 1/2
●今回の出演依頼を聞かれた時の感想を教えてください
先程も記者会見でお話させていただいたのですが、この『グランドホテル』という作品が凄く有名な作品だという事は知っていて、2回ほど観ているんですけれども、1回目は完全に寝てしまった。――作品がどうのこうのではなくて、時差ボケで眠くて気が付いたら終わっていた。―― 2度目は宝塚の月組で公演をされていて、それを観たんですけれど、――その時、私は月組ではなく花組だったので、――違う組だから、あまり覚えていなくて、宝塚ヴァージョンということもあって、多分かなり違うように創られていたのではないかと思うんです。それが初めて観た・・・って言うか、W観た”って言えない感じの2回なので、あまり良く内容が把握しきれていないというのが事実ですね。
●この役を引き受けられた理由はなんだったのでしょうか
このような役をやらせていただけて、凄いキャストのメンバーの中に入れていただけるのは凄くラッキーだなと思いました。
●演出のグレンさんにもお目に掛かったそうですが、印象はいかがでしたか
もっと厳しい方なのかなと思ったのですが、凄く優しい方で、私は『グランドホテル』に関して嘘偽り無く今の事を言ったんですけれど、そうしたら「それは凄く良い事だ」と言われて、「映画とか知識をちょっと勉強した方が良いんですかね」ってお聞きしたら、「何にもしてくれるな」「その方がありがたい」という事で、だから本当に勉強をしていなくて、何にも知らないでそのままグレン色に、フレムシェンをグレン色に染めて貰おうかなと思っているんです。色々お話をさせていただいて、フレムシェンという役は、――人間、歳と共にピュアさが失われると思うんですけれども、――妬みだったりとか、嫉みだったりとか、大人になるからこそ生まれてくる感情と言うものが一切無い、ただただ本当にハリウッドの女優になりたい、という純真さ、あこがれと純真さ、穢れていない女性だ、という事を凄く言われました。そういった点では、私自身も役者というか表現者として、その部分=ピュアさを忘れたくないと常日頃思って来ていたので、それを今度敢えて板の上で自分がフレムシェンを通して演じる事が出来ると言うのはとても嬉しい事でもあり、またちょっと難しい事かもしれないですね。
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