アガサ・クリスティ生誕120周年 『検察側の証人』舞台稽古

検察側の証人
左より:渡辺徹(ウィルフリート・ロバーツ卿)、浅丘ルリ子(ローマイン)、風間トオル(レナード・ボウル)

 ミステリーの女王と呼ばれる作家、アガサ・クリスティーが生誕して今年で120周年。生涯に長編小説66作、中短編小説156作を残した彼女は、また『ねずみとり』『そして誰もいなくなった』など15編の戯曲も書いています。
その彼女が1925年に発表した短編推理小説を元に、自ら書いた戯曲『検察側の証人』はダイナミックな展開と衝撃的なラストシーンで、代表作の一つに数えられている名作。

 1953年、ロンドンのウィンター・ガーデン・シアターで初演され、その後ニューヨークに渡り、演劇批評家協会の最優秀外国作品賞を受賞。646回のロングランを記録し、半世紀を経た現在でも世界中で上演され続けている傑作です。

 また1957年にはビリー・ワイルダー監督、タイロン・パワーマレーネ・ディートリッヒらの出演で『情婦』の題名で映画化され、抜群の面白さを持つミステリー映画史上に残る名作と高い評価が定着しています。また、映画の終了後に「この映画の結末を未見の人に話さないでください。」というナレーションが入る事でも有名になりました。

 その『検察側の証人』が 、11月17日より東京・銀座にある「ル テアトル銀座」で上演されています。
出演は謎を秘めたドイツ人の妻・ローマインに日本を代表する女優の一人である浅丘ルリ子。その夫で殺人の容疑で裁判に掛けられるレナード・ボウルに風間トオル、彼を弁護する弁護士のウィルフリード・ロバーツ卿には渡辺徹、殺された婦人の住み込みの家政婦、ジャネット・マッケンジーに松金よね子など、豪華な出演者が揃いました。

 前日には行われた会見では、10月末から既にツアー公演を行って来ているとあって、和気藹々の雰囲気の出演者たち。法廷シーンでは敵対する役柄でも、舞台を降りれば楽屋でコーヒーを飲んだりと、切り替えの速さは流石ベテラン揃いと言ったところ。
また、今回の舞台では浅丘さんが歌と踊りを披露するのも見所の一つ。その体の柔らかさは共演者が驚く程ですが、日々ストレッチを欠かさないとの事。またその場面の衣裳はレースで透けるセクシーなものだそうで、こちらも一見の価値があるシーンとなっているとか。

 日本でも2009年5月21日から裁判員制度がスタートし、現在でも様々なニュースで取り上げられる事が多くなっています。
観客を陪審員として呼びかけながら進行するこの舞台、エンターテインメントとしても勿論一流ですが、裁判が身近に感じられるようになった今、改めて観る価値のある作品と言えそうです。

 もちろん、観終わった後、決して結末は話さないで下さい!!

検察側の証人

キャスト ローマイン 浅丘ルリ子
レナード・ボウル 風間トオル
ジャネット・マッケンジー  松金よね子
ウィルフリート・ロバーツ卿  渡辺徹
スタッフ 作: アガサ・クリスティ
  翻訳: 中島アニータ・さくら
  上演台本・演出: 星田良子

 

公演情報
東京公演
日程 2010年11月17日(水)〜11月25日(木)  全9回公演
会場 ル テアトル銀座 by PARCO
料金 9,500円(全席指定・税込) BOX席 19,000円(2名様 プログラム付)
チケット コマ・チケットセンター 03-3207-5588 (平日10:00〜17:00)
 他プレイガイド
問い合わせ先 コマ・スタジアム 03-3202-5400

宮崎公演
日程 2010年11月29日(月) 18:30
会場 宮崎市民文化ホール

岐阜公演
日程 2010年12月1日(水) 14:00
会場 長良川国際会議場

群馬公演
日程 2010年12月4日(土) 17:00
会場 桐生市市民文化会館 

 

 

 

その他の写真

クリックすると拡大して表示されます
検察側の証人 検察側の証人

検察側の証人 検察側の証人



CD DVDを探す