大地真央主演、宮田慶子演出『ヘッダ・ガーブレル』舞台稽古

ヘッダ・ガーブレル
左より:七瀬なつみ、羽場裕一、増岡徹、大地真央

 『ペール・ギュント』『人形の家』『野鴨』など、生涯に26編の戯曲を書き、現代演劇の父とも言われるノルウェーの劇作家、ヘンリック・イプセン
そのイプセンの作品の中でも、もっとも現代的と称されるのが『ヘッダ・ガーブレル(Hedda Gabler)』。人間の可能性が社会的条件や社会的期待によって妨げられ、抑圧される様子が描かれ、そのときの人間の感情そのものが大きなドラマを構成しています。

 昨年より母国ノルウェーでは、戯曲ごとに複数の研究者が手書きの原文に当たり、イプセンの意思に最も近いと思われる形にして多くの注を付した新たなイプセン全集が出版されて、世界から注目を集めています。

 その全集を基に、新たに原語からの翻訳に取り組み、翻訳家と演出家が解釈や人物造形について意見交換を行い、何度も推敲を重ねて上演台本を作成した舞台『ヘッダ・ガーブレル』が9月17日、東京・初台の新国立劇場で初日の幕を開けました。

 今回の公演は2010年9月より始まる2010/2011シーズンから、新たに新国立劇場演劇部門の芸術監督に就任した宮田慶子氏の第一弾となるもので、強く、気高く、信じる生き方を求めて人生を駆け抜けた女性、ヘッダ・ガーブレルを演じるのは、新国立劇場初登場となる大地真央
彼女を取り巻く男たちには、夫・ヨルゲン役の益岡徹をはじめ、山口馬木也羽場裕一。そして女性陣は、七瀬なつみ青山眉子田島令子と魅力的で実力のあるキャストが揃いました。

 初日を翌日に控えて舞台稽古を終えた後、報道陣との会見が行われ、演出の宮田慶子、主演の大地真央益岡徹はそれぞれ

宮田 新シーズン第一作に、長年やりたかった作品を大地さん・益岡さん始め素晴らしい役者さんに揃って頂いて、やれる事は全て稽古場でやったので本番を楽しみにしています。自信を持ってご覧いただける作品に仕上がっています。

大地 大役を頂いて、今はまだまだ色んな事が出来るんじゃないかと欲を出している所で、演出の厳しい要求にもなかなか応えられないのですが、素晴らしい作品なので本番は楽しめる所まで行けたら良いなと思っています。面白い作品なので是非皆様に観て頂きたいと思っています。

益岡 振り返ると中身の深い稽古を今まで積んで来たと思いますが、明日からいよいよ本番で自分にとって彩のある舞台になると予感しています。稽古を通じて皆さんと同志のように成れたのが凄く嬉しいです。

と充実した稽古の手応えと明日から始まる公演に向けての意気込みを語っていました。

 なお、この会見の模様は改めて動画で掲載を予定しておりますので、どうぞ楽しみにお待ちください。

 宮田慶子新芸術監督の就任第一作として自ら演出を担当。イプセンの不朽の名作に新たな光を当てるノルウェー語からの新訳。新国立劇場初登場となる大地真央がこれまで数々の大女優が演じてきた難役に挑むなど数々の話題に彩られた『ヘッダ・ガーブレル』
猛暑の夏が一段落した今、改めて120年前の古典に描かれた現代性を感じるのも良いのではないでしょうか。

JAPAN MEETS・・・ −現代演劇の系譜をひもとく− I

ヘッダ・ガーブレル

キャスト ヘッダ・テスマン夫人 大地真央
ヨルゲン・テスマン 益岡 徹
エルヴステード夫人 七瀬なつみ
アイレイト・レーヴボルグ 山口馬木也
ベルテ 青山眉子
ブラック判事 羽場裕一
ユリアーネ・テスマン婦人 田島令子
スタッフ  

 

公演情報

東京公演
日程 2010年9月17日(金)〜10月11日(月・祝)
会場 新国立劇場 小劇場
料金 A席:6,300円 B席:3,150円
問い合わせ先 新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999

 

その他の写真

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