2011年『レ・ミゼラブル』ガブローシュ役の3人が歌声を披露
左より:小宮明日翔、加藤清史郎、鈴木知憲
1987年6月の日本初演から24年。2,481回という上演回数を積み重ね、日本のミュージカル界に燦然と輝く名作『レ・ミゼラブル』。
2011年4月より、日本初演の地でもある帝国劇場の100周年記念公演として3ヶ月間に渡る上演が決定していますが、ロンドンでの初演(1985年)より25周年を機に、プロデューサーであるキャメロン・マッキントッシュが新演出の『レ・ミゼラブル』を創り出したため、これまで上演されてきたオリジナル版での上演はこれが最後となります。
また、この『レ・ミゼラブル』は全キャストがオーディションで選ばれる事でも知られており、今回の公演に出演する78名のキャストも全応募者12,000名の中から選ばれた精鋭揃い。
劇中に登場する浮浪児・ガブローシュ役も、当然ながらオーディションがあり、今回は873名がその狭き門に挑みました。11月初旬からの書類選考で約50名に絞られた候補者たちに対し、11月14日に歌唱・演技の実技審査が行われて約15名が残り、当日再度実技審査が行われて、11月21日に2011年の『レ・ミゼラブル』に日替わりで出演する3名が決定しました。
今回、厳しいオーディションを勝ち抜いてガブローシュ役を手にしたのは、加藤清史郎、小宮明日翔、鈴木知憲の3名。小宮明日翔、鈴木知憲はミュージカル『エリザベート』の少年ルドルフ役を始め、様々な舞台でも活躍していますが、加藤清史郎はこれが初舞台・初ミュージカル。
ガブローシュ役と言えば、これまでにも山本耕史、高橋一生、浅利陽介など、のちに俳優として幅広い活躍をみせる人材を輩出しています。今回オーディションに合格した3名が会見を開き、衣裳を着けてオーディションの課題曲を披露した後、質問に答えて喜びなどを語りました。
●ガブローシュ役のオーディションを受けようと思った理由は何ですか
加藤 一昨年に同じ劇団(劇団ひまわり)の友達がガブローシュ役で出ている『レ・ミゼラブル』を観て、ガブローシュに挑戦してみたいと思ってオーディションを受けました。
小宮 僕は歌を歌うことが大好きで、ガブローシュはカッコ良さそうだと思って受けたいと思いました。
鈴木 小さいころか『レ・ミゼ』のCDを聴いていて、いつの間にかガブローシュになってやる、という気持ちになっていたからです。
●オーディションはどのような感じでしたか
加藤 オーディションの時は心臓が口から飛び出るくらい緊張したのですが、頑張って歌えたと思います。緊張はしたけれど、入ってみると中々楽しくて、僕は歌が大好きなので楽しかったです。
小宮 とても緊張したけれど、思い切って歌って、とても楽しかったです。
鈴木 一年生の時に一度オーディションを受けて最後まで残れなくてくやしかったので、いっぱいいっぱい練習して、今は受かって嬉しいです。
●ガブローシュ役に決まった時の気持ちはどうでしたか
加藤 僕はジャン・バルジャン役の別所(哲也)さんとお仕事を一緒にした時に、『レ・ミゼ』のオーディションを受けることを言ったんです。そうしたら「頑張れよ! 待っているからな。」と言われて、そこから凄く勇気が沸いてきました。何回も練習して頑張ったオーディションに受かった時はとても嬉しかったですし、また別所さんと一緒にお仕事が出来て嬉しいです。
小宮 とってもとっても嬉しかったです。これから『レ・ミゼラブル』のガブローシュ役を頑張って行きたいです。
鈴木 嬉しくて声も出ませんでした。
また、続いて行われた報道陣との会見でも、それぞれに個性豊かな受け答えの中に、厳しいオーディションを勝ち抜いた自負を感じさせます。
●まず意気込みを聞かせてください。
加藤 舞台は初めてなので凄く緊張しますが、僕のガブローシュを皆に見せたいです。頑張りたいです。
小宮 とっても緊張するんですけれど、舞台では思い切って歌いたいと思います。
鈴木 あんまり緊張しないで、思い切って全力を出して歌いたいです。
●今日は緊張しましたか
加藤 僕は…緊張しました。
●オーディションの時とどちらが緊張しましたか
加藤 どちらも緊張しましたが、オーディションの方がワクワク・ドキドキ感がありました。
小宮 オーディションの方が緊張しました。オーディションの時は「上手く歌えるかな」とか「受かるかな」とか、とても心配だったので緊張しました。
鈴木 オーディションの方が凄く緊張しました。今日はいつも通り歌えたのだけれど、これだけの人の前でガブローシュを歌うのは初めてなので、いつもよりは緊張しました。
●これからもっと多くの人の前で歌うことになるのですがいかがですか
鈴木 凄く緊張すると思います。
加藤 僕は特に初めてなので、最初に舞台に立った時は 凄く緊張すると思うし、誰もお客さんがいない時でも緊張すると思うんですけれど、頑張りたいです。
小宮 とても大変だけど、思い切って客席の人たちに歌いたいと思います。
●加藤くんは別所さんに「頑張って」と言われたそうですが、受かった時は何と報告しましたか
加藤 未だ伝えられてないんですけれど、今度会った時に驚かせたいです。
●何と言って貰えると思いますか
加藤 「受かったのか!」と言ってくれると思います。
●今回が初ミュージカルという事で、どんな勉強をしましたか
加藤 ミュージカルというか、舞台は今までと違って物凄く大きな声を出して歌ったりするのを初めて知ったし、発生の練習も凄く大変なのを初めて知りました。
●ドラマや映画とはちがいますか
加藤 ドラマや映画では、こんなに大きな声を出す事は少ないんです。殆どが大きな声を出して、というのは初めてです。
●小宮くん帝劇では『エリザベート』にも出ていますが、『レ・ミゼラブル』は違いますか
小宮 『エリザベート』の時はそんなに強く歌わないで、淋しい感じで歌ったのですが、ガブローシュ役は「ここは俺の縄張りだ!」という感じの強い子なので全然違います。
●小宮くん、鈴木くんから初めて舞台に立つ加藤くんに舞台で緊張しない方法が有ったら教えてあげてくれますか
小宮 舞台に立ったら、ガブローシュならガブローシュの気持ちになりきったら良いと思います。
鈴木 歌う前や、出る前に一回深呼吸をするとあまり緊張しなくなります。
加藤 はい。毎回やるようにします。
●加藤くんと同じ役を演じる事についてはいかがですか
鈴木 凄く嬉しいです。
小宮 TVとかで何度も見ている大先輩なので、とても嬉しいです。
加藤 ありがとうございます。
●では最後に改めて意気込みを聞かせていただけますか
小宮 本当に役も違うのでこれから頑張りたいと思います。
鈴木 役が全然違うので、一から変えて行きたいと思います。
加藤 今はドラマとかは関係なく、声を出す練習とかを沢山して、帝国劇場に立ってガブローシュを頑張って演りたいと思います。
バリケードを盾に体制側と対峙する革命派の学生運動に参加しつつも、革命の大儀とは無縁なワンパク浮浪児ではあるが、19世紀末パリの浮浪児が皆そうであったように、どこか楽観的で刹那的、どこか冷静でどこか寂しげな存在であるガブローシュ。
印象的なソロナンバーも有り、非業の死を遂げるシーンは劇中でも屈指の名場面である重要な役どころ。
果たして今回の3人はどんな演技と歌唱を披露してくれるのか、大いに期待が高まる製作発表会見となりました。
ミュージカル『レ・ミゼラブル』
キャスト: | ジャン・バルジャン | 山口祐一郎、別所哲也、吉原光夫 |
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ジャベール | 石川禅、岡幸二郎、今拓哉、KENTARO | |
エポニーヌ | 笹本玲奈、Jennifer、平田愛咲 | |
ファンテーヌ | 知念里奈、新妻聖子、和音美桜 | |
コゼット | 神田沙也加、中山エミリ、稲田みづ紀、折井理子 | |
マリウス | 山崎育三郎、原田優一、野島直人 | |
テナルディエ | 駒田一、三波豊和 | |
マダム・テナルディエ | 森公美子、阿知波悟美 | |
アンジョルラス | 上原理生、阿部よしつぐ | |
ガブローシュ | 加藤清史郎、小宮明日翔、鈴木知憲 |
キャスト | ジャベール | 鹿賀丈史 |
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エポニーヌ | 島田歌穂 | |
ファンテーヌ | 岩崎宏美 | |
マリウス | 石川禅 | |
テナルディエ | 斎藤晴彦 | |
マダム・テナルディエ | 鳳蘭 | |
アンジョルラス | 岡幸二郎 | |
司教 | 林アキラ | |
ジャン・バルジャン | 今井清隆 |
アンサンブル(男性) | ![]() |
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アンサンブル(女性) | ![]() |
スタッフ | ![]() |
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公演情報
日程 | 2011年4月12日(火)〜6月12日(日) (プレビュー公演 2011年4月8日(金)〜4月10日(日)) |
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会場 | 帝国劇場 | |
料金 | S席 13,500円 A席 9,000円 B席 4,000円 | |
プレビュー公演 | S席 11,000円 A席 8,000円 B席 3,500円 | |
帝劇100周年感謝デー | S席 10,000円 A席 7,500円 B席 3,500円 | |
前売り | 4月分 | 2011年1月29日(土) |
5月分 | 2011年3月5日(土) | |
6月分 | 2011年3月12日(土) | |
チケット | 東宝テレザーブ 03-3201-7777 ほかプレイガイド | |
問い合わせ先 | 帝国劇場 03-3213-7221 |