平成の無責任男登場!! 『ニッポン無責任新世代』
左より:黒部進、星野真理、原田泰造、真琴つばさ、後藤ひろひと
日本が高度成長期の真っ只中であった1960年代、調子が良く、行動は出鱈目、それでもなぜかカッコ良くて、最後は必ずハッピーエンドにしてしまう男の活躍を描いた映画「無責任シリーズ」は、日本に夢と元気を与え、大喝采を浴びました。
一作目の「ニッポン無責任時代」(1962)は東宝クレージー映画の第一弾でもあり、主題歌の『ハイそれまでョ』『無責任一代男』も併せて大ヒット、続けて作られた「ニッポン無責任野郎」(1962)も日本国民の心をワシづかみにし、“無責任男”の呼称は、主役の「平 均(たいら ひとし)」(ニッポン無責任野郎は「源 仁(みなもと ひとし)」)を演じた植木等の代名詞ともなりました。
そして2011年、ミュージカルありコメディありのこの映画にオマージュを捧げ、平成の「新・無責任男」を生み出したのは、劇作家・演出家として数々の名舞台を創り出して来た後藤ひろひと。
新たな平成の無責任男のキャラクターとして「平 均」の孫である「百 均(くだら ひとし)」を主人公に設定して書き下ろした舞台『ニッポン無責任新世代』が、7月15日に東京・日比谷のシアタークリエで幕を開けました。
この平成の無責任男「百 均」を演じるのは、お笑いトリオ・ネプチューンのメンバーであり、近年は俳優としての活動も目覚しい原田泰造。2009年の『ザ・ヒットパレード』再演以来の舞台出演で、所属する渡辺プロダクショングループの偉大な大先輩、植木等の当たり役に、明るく元気に大らかに挑みます。
共演者は、「仕事って何だろう?」と悩みながらも何にだって全力で挑む女性社員:佐野愛子にテレビ・映画で大活躍の若手実力派、星野真里。ちなみに、この役名の“佐野愛子”は映画「ニッポン無責任時代」で重山規子が演じたヒロインと同名であるのも、後藤ひろひとの洒落っ気。
さらに「百 均」が入社する商事会社の女社長に元・宝塚男役トップスターの真琴つばさ、その親会社「UWN」のワンマン鬼会長に、初代ウルトラマン=ハヤタ隊員の黒部進。
この二人がコメディでどのようなハジケ方を見せるのか、こちらも大いに楽しみなところです。
初日を翌日に控えた7月14日に劇場ロビーで行われた記者会見には、原田・星野・真琴・黒部・後藤の5人が揃って登場。
明るく元気なコメディ舞台の会見に相応しく、インタビュアーとの掛け合い、出演者同士の突っ込み合いなど、息の合った丁々発止のやりとりに、しばしば爆笑が起こる楽しい会見となりました。
● いよいよ初日ですが、これは責任を持って初日を迎えられますよね
原田 ええ、これは責任を持ってやります。
● 今回の舞台はどのような感じでしょうか
原田 多分、植木さんが相当喜んでくれるんじゃないかと思うような舞台になっています。
● どんな言葉が聞こえて来そうですか
原田 実際はあまり聞こえて来ないんですけど(笑)、「良くやった!」と言ってくれるんじゃないかなと思います。
● 勝手に思っているんですね
原田 そうです。未だ始まっていないんですけど(笑)
● 稽古は無責任な事は無くやられて来たんですよね
原田 これが本当に順調に進んで行きました、面白いように。
● 突然、歌を歌うことになったそうですが
原田 そうなんですよ。結構それも厳しくやられて、上手い具合になっています。
● 厳しく稽古、ということですか
後藤 いや、楽しくの言い間違いだと思います。
原田 楽しくでした(笑)
● 中村さんが歌唱始動をしたりとか
原田 そうです。
● どんな感じでしたか
原田 いい感じ、としか言いようが無いんですけれど、結構楽しい歌です。明るい歌。
● これは後藤さんが作詞をされたんですよね
後藤 そうです。台本に詞を書いて、中村中さんが曲を付けてというような作業でしたね。
● 「♪スーダラ節」に近いのですか
後藤 そうですね。もしもクレージーキャッツが今も活動していたらこんな曲を21世紀に出したんじゃないかな、という想像で作ってみた曲を泰造さんに歌って貰っています。
● ちなみにどんな感じが歌って貰えますか
原田 いいですよ。「♪グーダラだ、グーダラだ、グーダラだのダ〜」・・・ちょっと違います(笑)
真琴 大丈夫?
原田 そんな感じでしたよね・・・
後藤 そう、そんな感じ。
● 本当ですか
原田 うん。ちょっと近い。
● この後我々が観るのですが、間違っていたらどうします
原田 大丈夫・・・大丈夫・・・
● 皆さんが口ずさめるような、そんなに歌唱力が無くても大丈夫な・・・
原田・真琴 (笑)
原田 そんな感じ。
● でもイイ感じの雰囲気ですよね
原田 イイ感じですよ、ええ。
● 星野さんの役はそんな無責任な男からプロポーズされるという
星野 そうですね。しかも割と早めの段階でプロポーズされたので台本を読んだ時はびっくりしました。
原田 僕もびっくりした、読んでいて「えっ!プロポーズしたの!」。凄く早いんですよ。
● 実際はそんな感じのプロポーズっていかがですか
星野 勢いが有ったら嬉しいんじゃないですかね。思わず「ハイ!」って言ってしまうような。
● 近い内にそんなプロポーズなんていうのは
星野 年齢も年齢ですし、そうなればいいな、と思いますけれど・・・
真琴 「年齢も年齢」ってどういう事!!(一同爆笑)
● 真琴さんは年齢も年齢ですけれどプロポーズは
真琴 どういうことかしら(笑)
● そういう期待というのは
真琴 プロポーズはずっとされているんですけれど、ずっと断り続けています。
● 黒部さんはこの役で、もしかのポーズが見られますか
黒部 僕は何も遊びは無いんですよ。皆さんとても楽しくお演りになっていて・・・
原田 ちょっと待って。随分遊び有りますよ。
黒部 シリアスなお芝居しかさせて貰っていないので、僕は観に来ないで下さい。他の方たちを観て下さい。
原田 皆に「進ちゃん」って呼ばれているんですけれど、稽古中、進ちゃんが一番笑いを取っていますよね。
黒部 とんでもない、とんでもないです。
● あのポーズは見られるんですよね
後藤 おそらく思っていらっしゃるポーズというのは違う俳優さんがスーツを着てやってらっしゃったポーズであって、そうでは無いポーズは是非とも私もどうしても見せて頂きたかったので、上手に気付かれないように台本に書き込んで・・・
原田 これが相当上手く台本に書かれているんですよ。だから楽しいですよ。
後藤 最初、ちょっと気付いていなかったでしょ。
黒部 そうそう、巧妙ですよ。台本も巧妙だけど、その項目も巧妙だった。
● そういう笑いも随所に有って、今の時代にピッタリですね
原田 ピッタリだと思います。明るくて、本当に何も考えないで観られるような作品です。
● 何も考えないと言いながら、稽古は厳しくやられたんですよね
原田 そんなに厳しくなかったですね。遊びながら創って行ったような稽古でした。
● 本当に楽しい雰囲気で
原田 楽しかったです。
● 今回の舞台はチャリティにもなっているんですよね
原田 そうです。これはチャリティにしなければいけないだろうと思いましたね。これだけ明るいし、思いが広がって行ったらいいなと思います。
● 外は熱いですが、そんな中でバテずにやるポイントはありますか
原田 それは僕だってQPコーワゴールドとか飲んでいますけれど(笑)、ちゃんと寝て、起きて、ご飯食べて、会場に来ます。
黒部 あまり考えた事はないですね。良く睡眠を取って身体を動かして、そんなもんです。軽い酒を飲んで。
星野 水分を沢山摂って、楽しい場所なのでウキウキしながら来ることが一番良いかなと思います。
真琴 夏バテ対策とは言えませんが、楽屋の冷房は切っています。その方が返って外からの涼しさを感じます。
原田 気付かなかったです。
真琴 だって部屋に入ってこないじゃん(笑)。
後藤 笑って貰う事が一番の夏バテ防止だと思いますし、笑わせる事がこっちにしたら一番の防止だなと思いますね。楽しんでいる時間というのは、疲れている暇は無いですからね。その時間を出来るだけ長く繋げたいなと思います。
● 最後に皆さんにメッセージをお願いします。
原田 こう暑くて、行きたいんだけれど行けないかな、と思っている人。是非来てください。多分、相当良い一日になると思います。宜しくお願いします。
● ありがとうございました
文章でお伝え出来なかった楽しさは、是非劇場に足を運んでいただいて、舞台を楽しんでいただければと思います。
また、コメントの中でも触れられていたように、今回の公演は“東日本大震災 チャリティ公演”と銘打たれ、去る3月11日に発生した震災の被災者への支援を表明しています。
具体的には
●劇場内に義援金の募金箱を設置し、毎公演のカーテンコールで出演者からお客様に協力を呼び掛ける。
●原田泰造を始めとする出演者のサイン入りポスターなどを販売し、その売上を義援金とする
●公演の売上の一部と、上記の義援金は日本赤十字社を通じて被災された皆様にお届けする。
などの活動が行われます。
東京公演の後、名古屋・大阪・金沢・広島と各地を巡るこの公演。
ニッポンを明るく、元気にする「平成の無責任男」=百 均(くだら ひとし)が舞台狭しと暴れ回るその姿は、今の日本にいちばん必要なものを、観客の心に、そして日本中の人々に届けてくれるのではないでしょうか。
東日本大震災 チャリティ公演
『ニッポン無責任新世代
キャスト | 原田泰造、星野真里、中村中 |
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佐戸井けん太、伊藤正之、木村明浩(バッファロー吾郎)、足立理、中別府葵 | |
黒部進、真琴つばさ 他 | |
スタッフ | ![]() |
公演情報
日程 | 2011年7月15日(金)〜7月30日(土)![]() |
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会場 | 日比谷・シアタークリエ |
料金 | 8,500円 (全席指定・税込) |
チケット | ![]() |
問い合わせ先 | 東宝テレザーブ 03-3201-7777 |
日程 | 2011年8月1日(月) 18:30開演 |
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会場 | 名鉄ホール |
料金 | 8,500円 (全席指定・税込) |
チケット | ![]() |
問い合わせ先 | キョードー東海 052-972-7466 |
日程 | 2011年8月3日(水)・4日(木) |
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会場 | サンケイホールブリーゼ |
料金 | 8,500円 (全席指定・税込) |
チケット | ![]() |
問い合わせ先 | ブリーゼチケットセンター 06-6341-8888 |
日程 | 2011年8月12日(金) 18:30開演 |
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会場 | 北國新聞赤羽ホール |
料金 | S席 7,500円 A席 7,000円 |
問い合わせ先 | 財団法人北國芸術振興財団 076-260-3555 |
日程 | 2011年8月17日(水) 18:30開演 |
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会場 | アステールプラザ大ホール |
料金 | S席 7,000円 A席 5,000円 |
チケット | ![]() |
問い合わせ先 | TSS事業部 082-253-1010 |