『ザ・ビューティフル・ゲーム』製作発表イベント


後左より:中河内雅貴、藤岡正明、馬場徹、平方元基、小野田龍之介、吉原光夫
前列左より:藤岡俊太郎(演出)、野田久美子、大塚千弘、フランク莉奈、谷口ゆうな

 『ジーザス・クライスト・スーパースター』『エビータ』『キャッツ』『オペラ座の怪人』・・・数々の世界的大ヒットミュージカルを作曲したアンドリュー・ロイド=ウェバー
2004年に来日公演も行われた、クイーンのヒット曲22曲で構成されているミュージカル『WE WILL ROCK YOU』の原案・脚本を手掛けたベン・エルトン

 このコンビが手掛け、ロンドンのケンブリッジ劇場で2000年9月〜2001年9月に上演されて、ローレンス・オリヴィエ賞2000年ベストミュージカルにノミネートされた『ザ・ビューティフル・ゲーム』。

2006年3月〜 4月に東京・大阪で、ジョーイ・マクニーリー演出・振付、櫻井翔/安良城紅/山崎裕太/黒田勇樹/脇知弘/華原朋美/浜畑賢吉らのキャストで初演された社会派ミュージカルが、2014年新春に新たな演出・出演者を迎えての再演が決定し、一般オーディエンスを募集しての製作発表イベントが行われました。

 1969年、北アイルランドの貧しい町ベルファストはIRA(北アイルランドの独立を訴える過激派)の活動が盛んな町でもあった。この町の高校のサッカーチームの少年たちとそのガールフレンドたち。彼らはテロに巻き込まれるなど、度重なる危険や苦悩の末、ついに栄光をつかむ。
しかしサッカーチーム優勝パーティーの後、仲間が過激派に殺される。そしてIRAに参加する者や、そのIRAの友人に誘われ、結果的にテロの手助けをしてしまう者。この貧しい、危険な町から出て行きたがる者。それでもここは自分たちの故郷、自分たちの国だからここで暮らしたい、という者。
出来れば、平和に・・・、そんな若者たちの3年間を描いたミュージカル。

 北アイルランドで、たまたま1960年代後半という北アイルランド紛争が最も激しいその時期に生まれ育ってしまった少年たち。サッカーをし、女の子と恋に陥ちながら、何を考え、何を見つけ、どんなゴールを見出そうとするのか。

北アイルランド紛争について

 日本にはあまり馴染みがない「北アイルランド紛争」ですが、イギリス本島(ブリテン島)の西に位置するアイルランド島、大部分の26州はアイルランド共和国ですが、北部の6州からなる「北アイルランド地域」はイギリス連合王国の構成国です。
イギリスの植民地であったアイルランド、宗教的にはイギリスはプロテスタント、アイルランドはカトリックと言われていますが、北アイルランド6州ではプロテスタント住民が多数を占めていたため、1920年のアイルランド統治法で南北2つに分割されて、それぞれに自治権が認められ、その後、南アイルランドはアイルランド共和国として完全独立を果たします。
北アイルランド地域で、就職や住居そして政治上の差別を受けていたカトリック教徒は、1960年代のアメリカにおける公民権運動の広まりを受けて差別撤廃への運動を活発化し、大規模な暴動が繰り返され、住民同士の衝突も頻発します。北アイルランドを英国連合王国から分離させて全アイルランドを統一することを目的とするIRA(アイルランド共和国軍)がアイルランド国内のみならずイギリス本土でも爆弾テロ活動を行い、脅威となりました。
1970年代前半に頂点を迎えた。北アイルランド紛争ですが、その後は軍事的なものから政治的な方向へシフトが進み、また現在では、北アイルランドのカトリックとプロテスタントの人口は共に40数パーセントで拮抗しているため、これからは各テロ組織の武装解除、北アイルランドの政治体制の変革、イギリス軍基地の撤退問題などが注目されていますが、散発的な暴力事件はまだ後を絶ちません。

 

 

 この作品の演出を手掛けるのは、2004年にニナガワ・スタジオに入り、2005年から現在に至るまで蜷川幸雄作品において演出助手を務めてきた藤田俊太郎
2011年上演の『喜劇一幕・虹艶聖夜』で作・演出を手掛け、2012年には彩の国さいたま芸術劇場さいたまネクスト・シアター『ザ・ファクトリー2(話してくれ、雨のように…)』の演出を担当。さらに、絵本ロックバンド「虹艶Bunny」としてライブ活動を行うなど、多岐にわたりその才能を魅せています。

 そして出演者には、ミュージカルにとどまらず、つかこうへい作品をはじめストレートプレイでも活躍する馬場徹、舞台・ドラマ・映画などに数多く出演し、その愛らしさと高い演技力で魅了している大塚千弘、『ロミオ&ジュリエット』『エリザペート』『マイ・フェア・レディ』『シラノ』など大作ミュージカルの出演が続いている平方元基、2011年のミュージカル『ロミオ&ジュリエット』のヒロイン・ジュリェット役で鮮烈なデビューを果たしたフランク莉奈、演劇ユニット“青唐辛子”では脚本・演出・音楽・出演を担当し新たな分野にも挑んでいる藤岡正明、劇団四季・音楽座ミュージカル/Rカンパニーを経て、数多くのミュージカルでその可憐さを発揮している野田久美子、ダンス・歌での評価が高く、『テニスの王子様』『モーツァルト!』『サイド・ショウ』『フットルース』といったミュージカルでその実力を披露している小野田龍之介、ミュージカル作品を中心に活躍し、自身のプロデュースで2人芝居のライブに挑戦するなど精力的な活動をしている谷口ゆうな、その高いダンス技術を武器に俳優・ダンサー・アーティストとして目覚ましい活躍をみせている中河内雅貴、劇団四季時代から現在に至るまで『ライオンキング』『美女と野獣』『レ・ミゼラブル』といった数々の名作に出演している吉原光夫といった日本ミュージカル界が誇る豪華実力派キャストが集結いたしました。

 製作発表イベントでは、演出の藤田俊太郎を始め、メインキャストが勢ぞろいしての会見と楽曲披露が行われ、キャスト自らが「控室が高校の部室みたいに騒々しい」と語るほど、和気あいあいとした出演者たちの間で、大いに盛り上がったトークが展開されました。
そのイベントでのご挨拶、質疑応答などは、こちらのページからご覧ください。

     『ザ・ビューティフル・ゲーム』製作発表イベント会見

 豪華実力派キャストと新進気鋭の演出家が創り出す社会派ミュージカル『ザ・ビューティフル・ゲーム』。
果たして、新国立劇場小劇場の空間にどのような世界が紡ぎ出されていくのか、社会派ミュージカルとエンターテインメントの融合に大きな期待がかかります。

 

 

ミュージカル『ザ・ビューティフル・ゲーム』

公演情報

キャスト 馬場徹、大塚千弘、平方元基、フランク莉奈、藤岡正明、野田久美子
小野田龍之介、谷口ゆうな、中河内雅貴、吉原光夫
逢沢優、浅川文也、伊藤典子、北川理恵、北村毅、高橋卓爾、
藤岡義樹、宮垣祐也

スタッフ 音楽:  アンドリュー・ロイド=ウェバー
脚本・作詞:  ベン・エルトン
演出: 藤田俊太郎
制作: オフィス・ミヤモト
主催:  ザ・ビューティフル・ゲーム製作委員会

 

東京公演
日程 2014年1月31日(金)〜2月11日(火・祝)
会場 新国立劇場 小劇場
料金

S席:9,800円 A席:7,800円 (全席指定・税込)

チケット発売日 2013年10月26日(土)
チケット取扱い チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:431-704)
http://pia.jp/t
ローソンチケット 0570-084-003(Lコード:33346)
0570-000-407(演劇・クラシック用オペレーター)
http://l-tike.com/
CNプレイガイド 0570-08-9999(オペレーター対応)
http://www.cnplayguide.com
e+(イープラス) http://eplus.jp
サンライズオンライン  0570-00-3337
http://sunrisetokyo.com
問い合わせ先 サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10時〜18時)
オフィス・ミヤモト 03-3312-3526


 

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