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その9

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TSUKASAさん。観客の間では−−去年ももちろん美しかったんですけど−−ちょっと髪の毛がのびて女らしくなったというのが大評判なんです。去年の公演が終った時点では再演というのは白紙状態だったと思うんですけど、再演を意識して髪を伸ばしてその髪形にしたんでしょうか?
【TUKASA】 再演を意識したわけじゃないんですけど、去年は刈り上げてたんで、刈り上げはないな、って思ってた(笑)。刈り上げはRENTっぽくないな、って思ってて。
一応RENTはRENTなんですけど、自分のプロジェクトも動かそうと思ってるんで、そういう意味では髪を伸ばしてみようかな、っていうのと、再演ということでミミにより近づけるかなということも含めて。
やっぱりOUT TONIGHTの踊りだったりとか、刈り上げでは成せないワザが出たりするので、それはそれでいいかな、と。

ダンスは観ていると、昨年に比べて今年はさらに迫力がすごいと思うんですけど、特にOUT TONIGHTとか、何かダンスのレッスンされたとかいうことは?
【TUKASA】 ないです。全くない。そんなに真面目じゃないんで。たまに行くけど、そんなにこう、常に週何回必ずこの時間に行くということではなくて。ただ、いろんなことをするようにはなりましたけど。もともとスポーツは好きなので。

あとミミに関しては、ストーリー的に後ろに飛んでしまうんですが、ラストシーンで突如、復活しますよね、ミミが息絶えたと思ったら復活するシーンが前から気にかかってたんですけど、初めてRENTをごらんになる方とか、オペラのラ・ボエームを知っていて初めてミュージカルのRENTをごらんになる方とか、あのシーンが結構意外で「なんでここで生き返っちゃうんだー」と思う方も結構いらっしゃると思うんですけど。TSUKASAさん御自身はあのシーンで生き返った瞬間というのはどういう感情で、気持ちで演じてらっしゃるんでしょうか。あのシーンはいろんな意味があると思うんですけど。
【TUKASA】 難しいなあ・・・。ただ、ジョナサン・ラーソンが最後にやっぱり一番託している「今を生きる」というテーマで、ミミの死というのはRENTの中ではそれほど重要性がないのかな、と思ってる部分が自分の中であったりして。
だけども自分がやって一年経つ間に、不吉なんだけど人の死とすごく接触することが多くて、自分の中であのときのミミを一応考えるとするのであれば、ロジャーが最後にYOUR EYESを歌ってくれてるシーンというのが、自分の人生のなかでの一番最後のページを見てるんだな、ということで、すごく自分が感情的になっちゃうんですよ。
それはマーサの演出とはやっぱりちょっと違ったりするんだけど、そういうことも踏まえて、だから私はあそこはめちゃくちゃ軽快に、ジョナサンの気持ちを裏切らない為にすごく軽快にズン!と行こうと思うの。あの、ミミが手を動かす瞬間から。
でも、YOUR EYESを聞いているときのミミの気持ちは去年と全然違いますね。それは演出とは別の意味で個人に戻ったときに。
だから最後はJUMP OVER THE MOONで、このRENTというテーマみたいなものを心に命じながらやらなきゃな、とすごく思います。


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