東野圭吾原作コメディ!?『あるジーサンに線香を』


左より:おりも政夫、モト冬樹、山本陽子、愛華みれ

明日から12月まで全国で公演が始まりますが、初日を迎える心境をお聞かせください

モト 去年も同じ事を演った気がするんですけれど(笑)、今年は再演ということもあり、更にパワーアップして素晴らしい作品になっていると思います。お年寄りから若い人まで、皆さんが楽しめて考えさせられる内容なので、是非色んな方に観て欲しいと思っています。個人的には80代の年寄りから20才まで演るので、本当にくたびれます。特に若い時がくたびれるという・・・、老体にムチ打って若い人を演じています。一団となって皆でこの芝居を頑張っているので、是非観に来て頂きたいと思います。

山本 私は今回、衣裳も2着しか無くて、とても楽な状態でお芝居をさせて頂いて、皆さんは本当に気の毒なくらい大変なので、その分何か私が出来る事がないかと思っています。お客様に喜んで頂けるようなお芝居を創り上げる事が大事じゃないかと思いますし、再演ということもあってチームワークがより一層良くなった気も致します。毎日稽古場に通うのが凄く楽しかったですし、その楽しさを舞台で出せたらいいなと思っております。是非一人でも多くの方に観て頂きたいと思いますし、恋人の在り方、夫婦の在り方、そしてそれに纏わる人物が非常に良く細かく描かれていると思いますので、どうぞ宜しくお願い致します。
松原 千春は夢に生きる真っ直ぐな明るい女の子で、最初に台本を読んだ時には「出来るかな」と、とても不安だったのですが、皆さんに色々アドヴァイスを受けて、成功させたいと思います。宜しくお願いします。

愛華 照男さんを若返らせる中で、女心も有り、医師としての思いも有り、その心情を大切にしたいと思っています。女性の年代別のシーンがありますが、果たして男性はどの年代がお好きなのか?。日本人はとかく(松原のような)可愛い若い娘がお好きかと思いますが、中堅どころも忘れないで頂きたいと思いますので、頑張ります。

おりも 人類史上初の<若返り実験>という、もしこんな事が本当に出来たら大変なノーベルものだと思うのですが、医師ならではの発想で野望を企てるという面白さが演じていてあります。楽しいシーンも沢山有るのですが、自分としてはシリアスな部分も有ると思いつつ演じさせて頂いております。勿論、お客様にどのように感じて頂けるかが一番楽しみなのですが、ストレートな芝居ですので、最後まで息を飲んで、また気を抜くところは気を抜いて、笑って頂いたり、何かを感じて頂ければと思っております。どうぞ宜しくお願いします。

初演との違いはありますでしょうか

モト 再演なのでテンポも良くなって、自分たちでちょっと疑問だったところを解決したり、そういう意味では凄く充実した内容になっています。私自身はもうちょっと80代、40代の色をはっきり出そうかということで、少し顔を黒く塗ったら黒人のようになって(笑)戸惑っている訳ですけれど、でも舞台だから薄く変えても解らないんですね。ですから、ちょっとそれをトライしてみたいと思います。

山本 やはり再演は素晴らしいと思うのですけれど、初演の時は何となく探り探り演っていた部分がクリア出来て少し自信も出来たせいか、皆さんの出入りなどが直ぐにキャッチ出来る自分が居るということが――今までだと一瞬止まるような気がするんですけれど、それがスムースに流れているような気持ちで出来る事が凄く嬉しいです。
愛華 テンポが良くなって、あっという間に照男さんは20代になっている展開なので、裏では本当に大忙しの着替えが有ったりするのですけれど、その慌ただしさが決して映らないように頑張りたいと思いますし、照男さんの見る見る変わって行く様をこちらも楽しみにしているので、お客様と一緒に観たいと思っています。
おりも セットも今回は二階が出てきたり、初演の時とは違った感じがします。自分としては、何しろ冷酷であり続けなくてはいけない、という部分で、お客様が観て「こいつ憎たらしいな」と思えたら成功かなと思っています。そのくらい冷酷な医師が出せたらいいと思っています。

今回新たに参加されていかがでしたか

松原 追いついて行くのに必死でした。やっぱり空気感みたいなものがあって、何かホームステイみたいな感覚だったのですけれど、今はもう楽しいです。

もし実際に若返れたら何をしたいですか

モト 良く言われるんですけれど、生まれ変わるのならいいですが、若返るのはまた面倒臭いし、ここまで来るのは大変なので、若返るのは嫌ですね。今の60代の感覚のままで20代になった時に、「これは止めた方がいい」とか「こうなるから・・・」とか理解しちゃっているじゃないですか。でも若さというのはそういう事が解らない危なさの楽しさであって、生まれ変わるならいいですけれど、このまま若くなっても面倒くさいです。もう一回ここまでやり直すのは大変ですから。

山本 そうですね。もう若い時代はさんざんやって来ましたし(笑)

モト それはやっぱり充実した人生を送っているから言えるんでしょうね、きっと。

山本 やっぱり今のこの年代が凄くいいです。こうやって自分より若い役も演らせて頂いている訳ですから、今の自分がやっぱり・・・生まれ変わって何をやりたいか、と言ったら別の問題ですが、今の自分がいいですよね。
愛華 そうですよね。私も今を生きたいタイプの人間なので、ついつい「若返るよりは・・・」と思うんですけれど、でも若返ったらキャピキャピで、AKBか何かで(笑)歌っちゃおうかな! それもいいかなと思いますけれどね。
おりも 僕は今年還暦なんですけれど、若返ってみたいなと思いますね。バネとか勢いみたいなものがやっぱり多少欠けて来ているから、そういう意味では若返ってみたいと思いますね。

松原さんは・・・

愛華 もう若いよ! いいよ、いいよ、もう!
松原 習い事いっぱいしたい。
モト また小学生に戻りたい(笑)

これまでもステージに立たれていましたが、お仕事をしていなければ習い事を・・・

松原 いっぱいしたかったです。
愛華 これからだって出来るんだよ。
モト そうだよ、まだまだ。
愛華 これからだって出来るのに、何を言っているの(笑)
モト 何が「いっぱいしたかった」だよ(笑)
愛華 これから、これから。
モト 俺たち、どうするんだよ! まだ習い事しようと思っているのに(笑)
愛華 まだやる気十分なんだから、まだまだ行くよ。

何才くらいのモトさんが一番カッコイイですか

モト いい質問だ
松原 でもまだ、一回しか若い時(の扮装)は見ていないんですよ。
愛華 まだね。出し惜しみしているんだ。
松原 だから、笑っちゃわないか心配なんですよね。
モト 何だ、それ(笑)
松原 でも若い時のモトさんも今のモトさんも素敵だと思います。
モト 素晴らしい。
愛華 大人の答えね。

20代を演じるために普段やっていることはありますか

モト やっていないですけど・・・。20代を演じるために何か普段やっている人が居たら・・・
愛華 怖い(笑)
モト 聞きたいくらいのもので。やっぱり舞台をやっていると20代の気持ちになるじゃないですか。そうすると声も高くなるし、動きもそうでエネルギーを使うんですよね。だから、これからもっと歳をとってくると、年取った役はどんどん演りやすくなるんですけれど、若い役はどんどん演りにくくなるんだな、という感じがします。今の次元では目一杯頑張ってやっています。

なるべく若い人と接するとか

モト 普段からそうしていますから(笑)
山本 あら、まあ。
モト いや、ホントに。それは全然問題無いですね。例えば(松原の様な)10代、20代の娘とどうのこうの、って、向こうが良ければ俺は全然ありますからね。まあ結婚していて出来ないですけれど、いつでも恋は出来ますから、そういう意味では何の問題も無いですね。まあ、向こうはイヤだろうけど・・・。

全国の皆さん、劇場にお越しになる方たちにメッセージと意気込みをお願いします

モト これはあまり観た事の無い舞台だと思いますので、色々な所で出来るのを楽しみにしております。色んな反応が返ってくるだろうし、少しでも沢山の人に観て頂きたいし、本当に楽しくて考えさせられる舞台なので、本当に色んな方に来て頂きたいです。初演のように東京だけじゃないですから、場所によって観る方の反応も違うだろうし、僕らも楽しみにしておりますので、是非沢山の方いらしてください。
全員 宜しくお願いします。


     東野圭吾原作コメディ!?『あるジーサンに線香を』

 

  

 

『あるジーサンに線香を』
〜若返ったら、あなたはもう一度恋をしてみますか〜

 

公演情報

スタッフ 原作:  東野圭吾「怪笑小説」所収(集英社刊)
脚本: 福田卓郎
演出: 中村金太

キャスト モト冬樹、山本陽子、松原夏海、愛華みれ、おりも政夫、
桜乃彩音、坂元亮介、田村幸士、川和郁子、おおらいやすこ、草野元紀

 

東京公演
日程 2013年11月29日(金)〜12月8日(日)
会場 銀座博品館劇場
料金

前売・当日8,000円(税込・全席指定)
*未就学児童入場不可

問い合わせ先 キョードー東京0570-550-799
 (平日12:00〜18:00/土一日祝10:00〜18:00)
博品館劇場IF TICKET PARK 03-3571-1003

亀戸公演(終了)
日程 2013年11月3日(日) 15:00開演
会場 亀戸文化センター・カメリアホール
料金

前売・当日 6,000円(税込・全席指定)
*未就学児童入場不可

問い合わせ先 江東区亀戸文化センター
 03-5626-2121(9:00〜21:00 第2、第4月曜除く)
キョードー東京0570-550-799
 (平日12:00〜18:00/土一日祝10:00〜18:00)

<地方公演>                                  .
【南相馬公演】 2013年11月 8日(金) 南相馬市民文化会館大ホール 
 【金沢公演】 2013年11月19日(火) 北國新聞赤羽ホール 
 【京都公演】 2013年11月17日(日) 京都芸術劇場・春秋座 

 

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